日本人とアメリカ人

先日のテニスのUSオープンで大坂なおみさんが見事に優勝し日本人として初のグランドスラムを達成しました。

多様な人種が行き交うNYのタイムズスクエア

多様な人種が行き交うNYのタイムズスクエア

本当は今回、日本人とアメリカ人の美意識の違いについて書こうと思っていたのですが、ふと美容師の仕事ではアメリカ人という捉え方というのは難しいなと思って、前述の大坂なおみさんの事もあり、自分自身もアメリカに来て国籍と人種についての考えることも増えたので、ちょっとその事も絡めながら書いてみたいと思います。

 「美容師の仕事ではアメリカ人という捉え方が難しい」というのは、どうしても私たちの仕事では、髪質、骨格、文化背景という人種的要因が大きく影響するので「アメリカ人という“国籍”」でくくるのが難しいという意味です。

日本人だと一般的に国籍と人種が一致してる事が多いのですが、アメリカ人という“人種”はネイティブ・アメリカンの方々だけ(だと思っていますが間違っていたらすいません)で、他はヨーロッパからの移民が大部分を占めています。

ですから私の“アメリカ人”のお客様も、 ロシア人だったりインド人だったり、トルコ、イタリア、フランス、ウクライナ系などと多岐にわたっています。

大坂さんはお父さんがハイチでお母さんが北海道出身の日本人で日米二重国籍ですが、テニス選手の国籍としては日本人を選択しています。

Twitterで「日本人に見えない」とか「日本人でグランドスラム達成と言われても素直に喜べない」という心無いコメントがあったり、 あろう事かテレビのコメンテーターまでもが「この写真はまだ日本人に見えるけど」「サーモン寿司が好き?外国人サーモン好きだもんな」などど発言していたりするの見てるとアイタタと思います。と同時に「日本の誇りだ」「中身は日本人だ」というコメントにも違和感を覚えます。

 同じ日本人として単純に彼女の活躍は嬉しいですし、試合後の「こんな試合結果になって申し訳ありません」と言って頭を下げ、セリーナに対戦できた喜びを伝える謙虚さには日本人らしさを感じます。

ですが、あくまでこれは彼女個人の偉業であり 、それは人種や国籍を超えたところにあると思います。

で、一応これは美容室のブログなので美容に話を戻すと、 こちらの方は流行を追いつつもその人個人に似合う、または自分の好きなスタイルを追求する傾向にあるように思います。

対して日本の方は「歳だから」「流行っていないから」という制限を自ら課しているように思える事があります。 

同時にSNSの発展で個人が気軽に自己表現が出来る今、日本人のそういった傾向も少しずつ無くなって来た様にも感じます。

やりたい髪型ぜひ持ってきて下さい。 必ず似合うようにします!

Aki